洗濯機は、簡単操作で大きな効果があるのがメリットですよね。その行程は洗濯機に衣類やタオルなどを投入し、洗剤を入れてボタンを押すだけ。実にシンプルです。
洗濯ネットを使う場合、行程が増えてメリットが薄れると思われがち。しかし、洗濯ネットの効能や使い方を知れば見方が変わるはずです。
洗濯ネットの必要性や使い方は十分に認知されているとはいえません。そこで、洗濯ネットを上手に活用するための記事をまとめます。
洗濯ネットを使う意義とは?
洗濯ネットを使うとなると、確かにひと手間増えて億劫ですよね。しかし洗濯ネットを使う意義は、明確に存在します。まずは洗濯ネットの必要性、意義を把握しましょう。
ダメージを防ぐ
洗濯ネットを使う意義は、一言にまとめると「洗濯に伴うダメージを防ぐこと」。もちろんダメージといっても一通りではありません。
洗濯に伴うダメージのタイプを理解できれば、自ずと洗濯ネットの意義もわかってくるはずです。
生地に対する摩擦を抑える
最初に洗濯機の仕組み、動作に注目してみましょう。洗濯機の原理は、洗濯槽に衣類やタオルなどを入れ、水と洗剤を混ぜ合わせてモーターの回転力を利用しながら洗っていくという要領ですよね。
洗濯槽の中はぎゅうぎゅう詰めになりがち。元々触れ合っている衣類やタオル同士が、モーターの力強い回転に伴って擦れを起こす様は容易に想像できるでしょう。これが摩擦によるダメージです。
一方、特定の洗濯物を予め洗濯ネットで区別しておけば、摩擦を最小限に抑えられるというわけですね。
色移りを防ぐ
摩擦に伴って生じるのは、生地の擦れだけではありません。色移りという問題も起こり得ます。洗濯ネットを有効活用すれば、色移りのリスクも軽減できるでしょう。
色移りを防ぐコツは、濃い色の衣類やタオルを洗濯ネットに入れて区別すること。というのも色移りのプロセスとして、濃い色の生地から薄い色の生地へと浸透するケースが圧倒的に多いからです。
衣類の場合は、生地を裏返して洗濯ネットに投入すると尚よいでしょう。
洗濯ネットの効能を紹介!
なぜ洗濯ネットが必要なのか、何となくイメージいただけたのではないでしょうか。続いて、洗濯ネットの具体的な作用や用途を紹介します。作用や用途を理解できれば、効能や使い方についても納得できるでしょう。
他の洗濯物と絡まるのを防ぐ
洗濯ネットを使って区別すれば、ほかの洗濯物と触れ合う機会を減らせます。結果、洗濯物同士で絡まるリスクを排除できるというわけです。
例えばロングTシャツの袖などは、長さがある分絡まりやすいですよね。絡まった状態で回転が続けば、袖部分の生地が伸びてしまいます。また紐付きの洋服であれば、紐部分が他の洗濯物に絡んでしまうリスクは避けられません。
絡まることによってダメージを受けやすい洗濯物がある場合は、洗濯ネットを使うのがオススメです。
ボタンが取れたり刺繍がほつれたりするのを防ぐ
洗濯物同士が絡まると、それぞれに圧力が加わりますよね。特に刺繍やボタンといった露出物は圧力の影響を受けやすく、剥がれたり取れてしまったりします。
刺繍やボタンのある洗濯物は洗濯ネットに入れて区別しておけば、ほつれなどのトラブル回避につながるでしょう。
デリケートな生地を守る
繊維の細い生地など、デリケートな素材の洗濯物は扱いに注意が必要。そんな時こそ洗濯ネットの出番です。摩擦だけでなく、回転の影響を和らげるためにも一役買ってくれます。
糸くずやホコリの付着を防ぐ
ブラックなど、暗い色の生地は糸くずやホコリが目立ちがち。家庭で洗濯する際には悩みの種ですよね。
糸くずやホコリを付けたくないものは、予め洗濯ネットで区別しておけば問題なし。ひと手間かける価値は十分にあるはずです。
洗濯ネットにはいくつかの種類がある!
洗濯ネットにはいくつかのタイプが存在します。用途や目的に応じて使い分けるのがポイント。洗濯ネットのタイプと、それぞれのタイプに合った用途を見ていきましょう。
目の細かさや粗さ
洗濯ネットの目が粗いものは水や洗剤がよく通るのが特徴。汚れを落とすのに向いています。一方、目が細かい洗濯ネットは内部を保護するのに最適。刺繍のあるものや、生地の色が濃いものを洗う際に使うとよいでしょう。
大きさ
サイズ選びも重要。サイズ次第で、洗濯の効果が大きく変わってくるからです。ポイントは洗濯ネットの中で、中身が少し動くくらいの大きさを選ぶこと。
余裕があり過ぎるとネット内で摩擦を起こす反面、あまりにタイトだと動きが取れず、汚れが落ちにくくなってしまいます。
特殊性
寝具や下着など、一般的な衣類やタオルと区別して洗う方がよいものもあります。そんな時は専用の特殊ネットを使うのがオススメ。
標準の洗濯ネットと区別して大きさや形が調整されており、使い勝手・保護力ともに高い効果を得られるのが特徴です。
洗濯ネットを使う際の基本的なルール
洗濯ネットの使い方にはちょっとしたルールがあります。いずれも理に適ったもので、要領も決して難しくありません。
衣服を裏返してネットに投入
衣服の場合、生地の裏表という概念がありますよね。一般的にいって生地の表側は人目についたり、外部に晒されたりする方。かたや裏側は、肌に近い方です。
生地の表側への摩擦を減らし、裏側の汚れを効率的に落とすには生地を裏返すのが正解。お察しの通り、洗濯機の一般的な使い方と同じ理屈ですね。
汚れた部分を外側に向ける
衣類やタオルなどについた汚れを落とすには、汚れた場所をピンポイントで洗うのが効率的ですよね。
先述のように、洗濯ネット内のスペースは限られるため、万遍なく洗うことはできません。そこで、ネット内では汚れた部分を外側に向けるよう対処しましょう。
反対に洗濯物をネット内で丸め込んでしまい、汚れた個所が内側に隠れてしまっては効果半減。このように逆の結果をイメージすれば、対処の必要性についても理解しやすいはずです。
大きさに合った洗濯ネットを使う
洗濯ネットは洗う対象の大きさに適合するものを選びましょう。特にシャツやニットなどシワを付けるのが望ましくないものについては、洗濯ネット1枚につき1着のみ投入するのがベスト。
場合によっては洗濯ネットを複数用意する方がよいかもしれません。
洗濯ネット使用推奨の衣類を紹介!
洗濯ネットに関する基礎知識を踏まえ、洗濯ネットを使うのが望ましい衣類のタイプを列挙します。
一般的なシャツ
仕事着、普段着
種類 | 推奨理由 |
Yシャツ | ボタン外れ・シワ防止 |
Tシャツ | シワ防止 |
トップス
主としてファッション性・デザイン性の高い上着
種類 | 推奨理由 |
装飾性の高い服 | 刺繍や飾りの保護 |
紐付きの服 | 絡まり防止 |
繊細な素材の服 | 型崩れ・摩擦防止 |
生地が薄い服 | 型崩れ・摩擦防止 |
毛羽立ちやすい素材の服 | 色落ち・色移り防止 |
ボトムス、ズボン、スカート類
仕事着、普段着
種類 | 推奨理由 |
スラックス | シワ防止 |
デニム・ジーンズ | 色移り防止 |
スカート | 型崩れ・シワ防止 |
まとめ
洗濯ネットを使うことによって、多くの恩恵を得られます。行程が増えるのは一見面倒ですが、総合的に考えれば手間をかける価値は十分でしょう。
洗濯ネットの存在は知っていても、使い方をイメージできなかった方も少なくないはず。当記事を参考に、是非洗濯ネットを有効活用してみてください。